この機体は元ロッキードのテストパイロット、Reno'77にアンリミテッド7勝目を果たしているダリル・グリーネマイヤーが10年を掛けて部品を集めつつ1976年までに組み上げた、個人所有のF-104。 グリーネマイヤーはこのRB-104でまず低高度直線3kmコースの速度記録に挑み、77年に行われた挑戦で公認記録1590.45km/hを樹立しています。
彼は機体の製作中から当時のソビエト連邦のYe-266=MiG25が保持する絶対高度記録、36240mを破る事を目指していましたが、ソ連はRB-104速度記録樹立の2か月前にエンジン強化型のYe-266Mで37650mの新記録を打ち立てており、関係者の熱意を掻き立てていました。
しかし78年2月のテスト飛行時、着陸脚がダウンロックされない故障が起きてしまいました。 F-104には胴体着陸が極めて危険という特性があり、グリーネマイヤーの出来る限りの対応も空しく彼は機体の放棄を決意して、脱出。 RB-104は失われてしまいました。
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